相対力指数(RSI)
ランナーの息切れを測る心拍計のように、相場が今買い気配で息切れ状態(買われすぎ)なのか、それとも力尽きて底を打っている(売られすぎ)のかを教えてくれるシグナルです。
定義 相対力指数(RSI:Relative Strength Index)とは、過去の一定期間における株価の上昇幅と下落幅の強さを比較し、0から100までの数値で表したオシレーター系のテクニカル指標です。短期間で買われすぎて割高になっているのか、逆に売られすぎて割安になっているのかを一目で判断するのに役立ちます。
株価がどれだけ急激に走ったかを測るスピードメーター
全力疾走を長く続けた選手は、やがて息が上がってスピードを落とさざるを得ません。株価も同じように、短期間で休みなく急騰すれば買い手のエネルギーが切れ、利益を確定しようと売りたい人が増えてきます。逆に、崖から転がり落ちるように急落すると、「いくら何でも安すぎる」と買い戻す人が現れます。
相対力指数(RSI)は、まさにこの買いと売りの勢力争いの強さを数値化したものです。一般的には過去14日間の株価変動を観察します。14日間の中で株価が上がった日の上昇幅の平均と、下がった日の下落幅の平均を比較して比率を算出します。
もし毎日上がり続けていれば数値は100に近づき、毎日下がり続けていれば0に近づきます。このように0から100までの数字を見ることで、今株式市場のエンジンがどれほど熱を帯びているかを客観的に確認できるのです。
70と30が教えてくれる「過熱」と「沈滞」
相対力指数を見るときに、投資家が最も重視する2つの基準ラインがあります。それが70ラインと30ラインです。指数が70を超えると「買われすぎ(過熱)」ゾーンと呼ばれます。あまりにも多くの人が一気に殺到して買い進めたため、株価に過熱感が生じているサインです。
逆に指数が30を下回ると「売られすぎ(沈滞)」ゾーンに分類されます。相場の恐怖心から多くの人が投げ売りしたことで、株価が本来の価値よりも売られすぎているというシグナルです。
そのため多くの投資家は、RSIが70を突破したあとに下がり始めたタイミングを「そろそろ一服する頃だから利益確定しようか」という目安にしたり、30を割り込んだあとに再び上がってきたタイミングを「底を打ったから買ってみようか」というチャンスとして捉えたりします。
もう少し詳しく言うと:70を超えたからといってすぐ暴落するわけではない
もう少し詳しく言うと、相対力指数が70を超えたからといって、翌日に株価が必ず暴落するわけではありません。強力な好材料が出て相場の人気を一手に集める超強力な銘柄は、RSIが70や80を超えたまま何日も、時には何週間も暴騰し続けることがあります。
これは指標が天井に張り付いてしまう「高値張り付き(過熱の固定化)」と呼ばれる現象です。このときに「70を超えたから絶対売らなきゃ」と早合点して手放してしまうと、その後の巨大な上昇相場を取り逃がしてしまうリスクがあります。
逆に、大きな悪材料を抱えた銘柄は30を下回ったまま、底が抜けたように下落し続けることもあります。したがって、RSIの数値だけを盲信するのではなく、企業の業績や出来高、他のチャート指標を総合的に合わせてチェックすることが安全な投資の鉄則です。
🤔 よくある誤解
RSIが70を超えたら、株価は必ずすぐに下落する。
強い上昇トレンドでは、RSIが70を大きく超えたまま株価が長期間上がり続けることもあります。70という数値は下落の確定サインではなく、あくまで「買われすぎ(過熱)の状態」を示す参考指標です。
🧺 日常で出会う場面
相対力指数(RSI)は、直近の株価の上昇と下落の勢いを0〜100の数値で表し、相場の「買われすぎ(過熱)」や「売られすぎ(沈滞)」を判断するための指標です。